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同窓生コラム

MBAのリスクと活用方法 US11菅原卓也

同窓生コラム MBAのリスクと活用方法

● 入学を決めたときの心情と現在

学生の時から「いつか経営者になってみたい」という漠然とした人生の目標がありました。
また、大前学長の著書には20歳の時から触れていて「いつか大前学長のもとで学んでいたい」という希望を持っておりました。
業務では海外、特に米国・スイス・中国への駐在や長期出張が続いており、日本国外で結果を出せる人材になる必要がありました。
以上から、ストライクゾーンど真ん中をめざしBBTのGMBA専攻に入学を決めました。
在学中は経営に関するいろいろなことを学びましたが、BBTはインプットよりアウトプットが中心であること、私はもともと覚えることが不得手であることなどから、なかなか学びを自身の中に保存することができませんでした。
そこで、卒業後もBBTのティーチングアシスタント(TA)業務やアルムナイでのケーススタディ(RTOCS)を継続すること、自身の業務に学びを応用して試行錯誤すること、その応用結果をノートに書き留め何度も復習したりブラッシュアップすること、の3つを行って自身への刷り込みをしています。

●MBA取得のリスク

MBAを取得すると実力がついたと考え、様々なチャレンジをしたくなる気概や、なにかMBAらしい華やかな人生に変えなければいけないというような、妙な義務感が生まれることがあります。そのことに伴う失敗談をここで紹介いたします。
私はもともとエンジニアで、自身の業界における技術は詳しかったのですが、MBA卒業時の成績が想定よりも良かったので「自分はなんでもできる」と考え、業種も業務も全く異なる企業に転職をしたことがありました。
そこでは、触ったこともない製品に関わる膨大な経理情報をクエリで解析し膨大な数字の海から経理上の入り繰りを解いたり、全社の大きな経営会議や懇親会を、国内外のあらゆる立場の方々と調整したり、臨機応変に問題に対処しながら完遂したりすることなどが求められました。
しかし、MBAで管理会計を学んだ、応用問題やアウトプット中心に実践的な戦略を考えた、と言っても概念の理解の確認が主で実務経験には遠く及びません。大前学長が悪魔のサイクルという著書で述べている「日本人は『概念の理解』と『習熟』を勘違いしがち」という、まさにその思考パターンにはまってしまっていました。その結果、実力と業務のミスマッチに大変な苦労をしただけではなく、同僚や家族を含め周囲に多大な迷惑をかけながら短期間で再転職をするという結果になってしまいました。
BBTに入らなければそういったことにはならなかったことは確かです。
今は、この苦い経験も自身の現在の業務に生かせるところまで熟成しましたが、当時はそれこそ人生が終わったと考えてしまうところまで落ちました。MBAは時としてこういった勘違いを引き起こしうるもので、扱いを間違えると巨大なリスクを負うことがあります。

●MBAでの学びと現在の業務の関係、BBTで得た人脈。

ビジネスを行うに当たっての背骨は人それぞれと思いますが、やはり、多くの方にとっては、それまでの実務で構築した社内外の多くの方々との信頼関係や信用、実践的なスキル、業界の土地勘のいずれか、もしくはその組み合わせになると思います。MBAでの学びは背骨を補強するものです。そういう位置づけでMBAに当たることができれば、より実りの多い学びを得ることができ、力もつくと思います。
現在は土地勘のある業界の日本企業の北米担当マネージャとして、北米の顧客・サプライヤ・社員と本社を結ぶ役割で事業を推進しております。幸い北米の事業全体が見える立ち位置であるため、BBTの学びを広範に当てはめながら「自身の業務の経営者」というマインドセットで事にあたっています。結果も出てきており、自身の背骨とMBAの関係をまさに実感する日々です。
BBTで得た人脈という点では、最初の転職後に苦労のどん底にいる時に、アルムナイの先輩に相談をいたしました。そこで言っていただいた「初めてのことは失敗の連続」という言葉にどれだけ救われたことか。他にも、現在は帰国時には必ずBBTの同期と会いながら、時には業務に関すること、時には学びに関することを相談したりしています。米国でも同窓の輪が広がっており、時には月に何度という頻度で家族ぐるみでワイワイ楽しんでいます。様々な形で同窓生に合うことは刺激になり、エネルギーをもらっている感じです。

US11 菅原卓也(すがわら たくや)
工学博士。
13年 BBT大学大学院 グローバリゼーション専攻修了
17年 BBT大学大学院 アントレプレナーCertificateプログラム修了
BBT大学大学院にて「経営戦略論」「新・資本論」「現代の経営戦略」「Hidden Champions of the 21st Century」各科目のティーチングアシスタントを担当。
問題解決思考ワークショップセミナーや、ピンポイント講座【BBT大学院流「問題解決法(PSA)基礎編】の講師を務める。
スタンフォード大学客員研究員などを経て、現在は装置メーカーの北米事業をマネジメントするシニアマネージャ。シリコンバレー在住。