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アートバーゼル香港2018レポート② UF13松浦央明


アートバーゼル香港に行ってきましたので、簡単ではありますが情報をシェアできたらと思います。

第2回 前年との比較・傾向は? 関係者インタビュー

前年との比較・作品の傾向は?

今回が初めての参加なので去年の事は分かりません。なので、気になる点を業界関係者に質問してまとめました。

質問1
過去のアートバーゼルと比較してミレニアル世代のコレクター数に変化はありましたか?

A.香港に関してはミレニアル世代の増加が目立っている様に思います。しかし、増加しているのは香港やシンガポールなどのTax Havenや特別自治区などに住んでいる裕福な若者達に限られがちな印象があり、日本では税制・税率の関係でミレニアル世代の活躍はそれほど見受けられません。

質問2
スマホ・SNSの普及によりアートマーケットに変化はあったと思いますか?

A.かつては、若いコレクターでもその時代の流行りを追うのが難しかったり、作品の良し悪しを見極めるのに躊躇している部分があった気がしますが、最近ではインスタグラム等のSNSでの評価がマーケットを動かすようになってきており、インスタグラムでの評価、人気が信頼度を得ているので、それに基づいて購入される方が増えています。

質問3
現在、アートのトレンドとしてはどういったものがあるのでしょうか?

A.アジアマーケットではひたすらポップやストリート系のカルチャーが目立っています。

今、ちょうどストリートカルチャーの流入率が増えているので、もうしばらく続くと思いますが、数年先はわからないというのが正直なところです。

欧米では性や人種差別をテーマにした政治的作品の発表・評価が目立って来ています。トランプ大統領就任やBrexitが起こった理由として差別という社会心理が働いたからそうなった、と多くのリベラルの人が考えているので、もともとリベラルな人が多いアート業界で、こういった流れが評価されるのは当然だと思います。欧米のアートマーケットは、現在アジアほど活発ではないので、こういう作品がたくさん売れているようには思えませんが、学術的な価値をついていけば、美術館に収蔵され、安定した市場での価値もついてくると思います。

質問4
現状において、コレクターの需要に対して、供給面としてアーティストの人数・作品の数・作品の種類はどうですか?(足りている・多い・少ない) また、それらは今後どのようになると思いますか?

A.人気に火がついているアーティスト、とくにポップ、ストリートカルチャーとの強いつながりを持つ作品を作っている作家の作品は需要に対して全然足りておりません。これに対し、絵画論を追求したものやコンセプチュアル・アートなどに分類される、現代アートにおいて王道とされてきたような作品の売り上げはスローになってきています。しかしながら、そういう作品でも、欧米では売れたり、学術的評価の対象となるので、根気強くいろんな方々に紹介していきたいと思います。

アジアのマーケットはアカデミズムとのリンクが弱いので、今、香港の新しい美術館M+などが戦後史をまとめたりしながら近現代史の円熟を目指しているところなんですが、もしそれが効果を発揮し出せば香港のマーケットの流れもマイルドになると思います。購入の判断に時間のかかる理知的な作品が増えるということですので。

※画像① ストリートアーティスト「インベーダー」の作品。モザイクタイルをビルに貼ってあります。右下側に注目。

※画像② こちらも「インベーダー」の作品。ですが、商業施設内の案内所の上にタイルを貼ってあります。香港はアートに対する許容範囲が広いというべきなのか、、、、。実際は半分観光地化しており、ある程度はwinwinな関係みたいです。インベーダーの作品は日本にも都内にあります。

※画像③ ストリートカルチャーと関係がある作品事例 ©Hiroki Tsukuda, courtesy of NANZUKA

アートバーゼル香港 公式動画 2分35秒 youtube

2回目はここまでです。3回目は、そもそも現代アートって何? 市場規模と日本の現状についてです。

UF13 松浦央明

杉野服飾大学卒 広島県在住

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